人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「港の灯り」・・・Harbor Lights

「港の灯り」・・・Harbor Lights_c0046587_10233866.jpg

 都会的ハイ・センスがキラリ!と光る1976年のボズ・スキャッグスのアルバムです。
 このアルバムは彼のベストよりも、好きなオリジナル・アルバムです。
 自分の中では、ベストの選曲のアルバムですね。 

 このアルバムでは、どうしても大好きなキーボード奏者デヴィッド・ペイチの存在が大きく感じてしまいます。
 彼は、楽曲の作者としてもボズとともに名を連ねてます。
 ボズとデヴィッドとのコラボ・アルバムかな、内容的にはちょっとそう感じてしまいます。
 デヴィッドは、すでに西海岸で活躍するスタジオ・ミュージシャンだったそうですが、このアルバムで共演したジェフ・ポーカロなどと共に、後にビッグ・バンド 「TOTO」 結成へとつながってゆきます。
 そういった意味で、これは未来への橋渡し的なアルバムだったのかもしれません。

 かつてLP時代には、有名な2曲のバラード、「Harbor Lights」 と 「We're All Alone」 とが片面の最後に 「どかっ!」 と配置されており、この配慮がうれしくて、LPを聴いても、カセット・テープを聴いても、かなり聴き応えがありました。
 
 
Silk Degrees / Boz Scaggs

 1.What Can I Say
 2.Georgia
 3.Jump Street
 4.What Do You Want The Girl To Do
 5.Harbor Lights
 6.Lowdown
 7.It's Over
 8.Love Me Tomorrow
 9.Lido Shuffle
 10.We're All Alone


 タイトルのとおりに、港の灯りを連想させて哀愁を漂わせる 「Harbor Lights」、そしてAORスタンダードで世界中で広く愛されている名曲 「We're All Alone」。
 考えてみれば、このアルバムって発売からすでに30年程になるんですね。
 ちょっとびっくりしてしまいます。
 その音楽はいささかも衰えを見せません。逆に時を経るほどに、醸し出す雰囲気が力強くなっているような・・・。
 これが名作の放つ輝きというものなんでしょう。

 最近、この頃に学生時代を送ってみたかった理由のひとつがわかってきた気がします。
 いま・・・、衣食住への感謝を忘れ、日常に不平不満を抱える生活。
 ちいさなことでおおきなことを忘れ、見失っている気がします。
 そんな、繰り返しの日々のなかに自分の楽しみを見つけるたい・・・。

 かつて、若い勢いにまかせた、恋心にあこがれる時代を過ぎて・・・、
 「恋を愛情として愉しむ、そんな大人になりたい・・・。」
  この音楽が包み込む雰囲気、この音楽を80年代の終わりごろの学生時代に聴いて、そのような想い、雰囲気に対して、漠然と、そして、強く、憧れたものでした。

 あの頃、純粋に自分が思い描いていて憧れていた・・・、そんな 「大人」 になりたいな、と思います。
by chikazo-toto | 2006-01-20 23:59 | ようがく