2008年 05月 07日
紀伊半島ローカル電車のたび ③
さて、初めて歩く熊野古道。
林間の石畳・・・気持ちがとっても安らぎます。
chikazoが歩いたコースは、大門坂(だいもんざか)。
和歌山県の那智勝浦町にある坂道で、熊野那智大社への参道。
熊野古道・中辺路の一部でございます。
これは、その入り口にある夫婦杉(めおとすぎ)です。
はるかかなたに、目標の那智の滝が見えます。
さて、この世界遺産でもあります、熊野古道(くまのこどう)は、熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)へと通じる参詣道の総称です。
熊野周辺は、日本書紀にも登場する長い歴史を持つ自然崇拝の地でありました。
907年の宇多法皇の熊野行幸が最初と言われています。
熊野三山への参詣が頻繁に行われるようになったきっかけは、1090年の白河上皇の熊野行幸からと言われています。
白河上皇はその後あわせて9回の熊野行幸を行いました。
これにより京都の貴族の間に熊野詣が行われるようになります。
その後、後白河上皇も33回の熊野行幸を行っています。
その後、江戸時代に入ると、伊勢詣と並び熊野詣は広く庶民が行うようになったといわれています。
一時は熊野付近の旅籠に1日で800人の宿泊が記録されたこともあったようです。
明治維新後、神仏分離令により熊野古道周辺の神社の数は激減することになります。
このため、熊野詣の風習も殆どなくなってしまいました。
長い歴史をもつ風習が、政治的な方針により失われるのは、非常に残念なことだと思います。
さあ・・・だいぶん登って参りました。
那智山の青岸渡寺(せいがんとじ)が見えて参りました。
鮮やかな朱色の三重塔です。
少し傾き始めた陽の光を浴びて、とてもきれいでした。
遠くに見える滝と一緒。
竹、つつじがきれいです。
那智の滝に歩いてゆきました。
すぐ近くまで歩いて下ってゆけます。
それにしても、すさまじい水量です。
涼しくって・・・いい気持ち。
とっても神秘的な滝でした。
最寄の那智駅まで、熊野バスに乗って帰りました。
今日の観光は、これでおしまいです。
到着したJR那智の駅は無人駅。
その隣には、温泉(町営の公衆浴場の「丹敷(にしき)の湯」)が併設されていました。
18:20分の電車まで、1時間ほどあったので、このお風呂の湯に浸かりました。
疲れた足に、あったかいお湯。
ほんま・・・極楽気分でありました・・・。
お風呂上がりに駅舎で電車を待っていると、夕陽が差しこんきました。
反対側を列車が行きます。
ゆったりとした時間が流れる、とってものどかな風景です。
新宮行き列車が参りました。
ここから新宮までは各停電車で、約20分ほどです。
ワンマン電車ですね。
ガタゴトを東へ向かいます。
やがて、新宮駅に到着。
ビジネスホテルにて、ビールをいただいてのち・・・就寝。
売店で購入しためはり寿司とさんま寿司が夕食でした。
これは・・・あっさりとして超美味でした。
(あまりにおいしかったので、翌日も熊野駅前の食堂でさんま寿司いただきました。
後日掲載予定のこちらの写真をごらんください。)
さあ、明日も早起きして・・・熊野に向かいます!
今回の旅で、いちばん楽しみにしている場所です。
晴れてくれて、海と空がブルーだといいなあ。
さて・・・今回紀州ローカル線のたびの記録。
①自宅~白浜(白良浜)
②白浜(千畳敷・三段壁)~紀伊勝浦(熊野古道)
③紀伊勝浦(那智の滝)~新宮(お宿)
④新宮(熊野速玉神社)~熊野市(駅到着)
⑤熊野市(鬼ヶ城散策)
⑥熊野市(太平洋海岸散策)
⑦松阪市(昼食)~自宅まで
次回は、「④新宮(熊野速玉神社)~熊野市(駅到着)」編でございます。
早朝の熊野速玉神社参拝と、熊野散策のスタート編です。
⑤と⑥は、ブルーの海の景色がいっぱいです。