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偉大なる星条旗

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 '75年発売、CHICAGO'S GREATEST HITS シカゴIX 「偉大なる星条旗」。
 こちらは通算9作目で、数字入りした初のベスト盤です。

 ジャケットにある楽しそうなメンバーの表情が、とっても印象的なアルバムです。



 

 シカゴは、各年代でヒット曲を残している息の長いアメリカン・ロック・バンドです。

 その結成は'67年まで遡ります。
 当初は、ザ・ビッグ・シング という名前のバンドでした。

 ウォルト・パラゼンダーのアパートに、「rock'n'roll with horns」 を合言葉に旧知の仲であったテリー・キャス、ダニエル・セラフィンに加え、リー・ロックネイン、ジェイムズ・パンコウ、ロバート・ラムの6人が集結し作ったバンドでした。

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 そこに、ジ・エクセプションズのピーター・セテラが加入。

 その後、シカゴ・トランジット・オーソリティとバンド名を変えて、2枚組アルバム 「シカゴの軌跡」 でデビュー。

 このときシカゴ交通局(Chicago Transit Authority)からクレームがきて、バンド名を現在の シカゴ に変更(というか短縮しただけ)をしたのは有名なお話です。

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 彼らはホーンを折衷した多様な音楽性をアピールするとともに、'70年代前半迄は社会的メッセージの強い曲を数多く作成していました。

 また、'70年代中盤からはポップス色も濃くなり、この頃には秀逸なラヴ・ソングも作るようになります。

 '78年にバンドの中心的な、ボーカリスト&ギタリストだったテリー・キャスを銃の暴発事故により失うと、急速に失速しヒット・チャートからも遠ざかっていきます。

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 '82年にバンドの低迷期からの脱出を図り、デヴィッド・フォスターをプロデューサーに迎え、 ピーター・セテラがボーカルをとった 「素直になれなくて」 などのヒット曲に牽引され、見事に第一線に帰ってきます。

 自分が学生時代を送った '80年代はバラード路線を突き進み、みごとなまでに次々とヒット曲をちょうど量産し続けていた頃でした。

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 その後、ヴォイス・オブ・シカゴと呼ばれ人気を博したピーター・セテラの脱退する危機に直面しますが、ビル・チャンプリンやジェイソン・シェフ ら、新しいメンバーたちと旧メンバーとの融合に成功し、アルバム シカゴ19 や シカゴ21 で再度復活をはたします。

 このアルバムは初期のシカゴの良き時代に手軽にあっという間に浸れる構成になっている、秀逸なアルバムです。



ChicagoⅨ Chicago's Greatest Hits / Chicago


 1. 25 OR 6 TO 4 (長い夜)
 2. DOES ANYBODY REALLY KNOW WHAT TIME IT IS ? (いったい現実を把握している者はいるだろうか?)
 3. COLOUR MY WORLD (ぼくらの世界をバラ色に)
 4. JUST YOU 'N' ME (君とふたりで)
 5. SATURDAY IN THE PARK (サタデイ・イン・ザ・パーク)
 6. FEELIN' STRONGER EVERY DAY (愛のきずな)
 7. MAKE ME SMILE (ぼくらに微笑みを)
 8. WISHING YOU WERE HERE (渚に消えた恋)
 9. CALL ON ME (君は僕のすべて)
 10. (I'VE BEEN) SEARCHIN' SO LONG (遙かなる愛の夜明け)
 11. BEGINNINGS (ビギニングス)


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 「いったい現実を把握している者はいるだろうか?」 と 「ぼくらに微笑みを」 の2曲では独自に編集された、このアルバムならではのすばらしいバージョンを収録してくれています。

 この時代のシカゴの良さは、最近年を重ねてからの自分のなかでは、どんどん倍増しています。 聴いていると、そのときにたとえひとりであっても、なんだか心がわくわくしてきます。



 '69年のCHICAGO TRANSIT AUTHORITY 「シカゴの軌跡」 も好きでした。
 ブラスを どか~ん!と中心に置きつつも、ジャズや即興曲を巧みに取り入れてました。

 聴くものに楽しさ、重厚さ、繊細さ。
 そんな様々な衝撃的な印象を与えてくれる、まさにニュー・ロックの金字塔的なアルバムでした。

 こちらは、次回登場の予定です。


 
 ・・・ やはり自分は、シカゴが好きでござるよ。
by chikazo-toto | 2007-04-09 23:00 | ようがく