2006年 04月 08日
スウィート・ドリームズ。
「波の数だけ抱きしめて」
当時はそんなに意識していないタイトルでした。
いま、改めて考えると、なんとロマンチックなタイトルなのでしょう・・・か。
週刊スピリッツでおなじみのホイチョイ・ムービーの大ヒット3部作の完結編。
中山美穂さんと、織田裕二さんとその仲間たちのお話で構成されていて、’82年の湘南を舞台に、ミニFM局の運営にかける若者たちが主役でした。
当時(’91年)、映画の背景が10年前ということが、とてもなつかしく思えた記憶があります。
当時の映画予告編 (「映画CMを見る」のところです)
映画のほうは、バックにユーミンの曲がいっぱい流れていました。
なかでも 「SWEET DREAMS」 の歌詞は、いまも印象深いです。
この電話が 最後かもしれない
他人事に思える 涙だけあふれて
もう切るわと 何度も言いながら
引き伸ばすのはわたしのほう
なんとも切なく感じてしまいます。
この映画の設定は、ちょうど、青春真っ只中だった80年代。
あの頃は、楽しいことには常に、そして自然と全力。
アルバイトも友達も恋愛も、喜びも悲しみの全てには、昼夜なく体当たりで生きてゆくことができた貴重な時代がありました。
そのときに感じた人間関係や映画、音楽などの 「感動」 に対しても、驚くほど自分のきもちがストレートに、そして素直に行動に移すことが、あの頃はできました。
また、将来のことや傷付くことを恐れず、とにかく、打算的ではありませんでした。
その結果、もっともひとが生まれてきて生きている感触を、自分の肌で体験することができた貴重な時代だったのかもしれません。
さて、話が大きく逸れてしまいました。
このCDは、この映画のサントラ盤です。
「Kiwi#FM」という映画の中でのFM放送から流れる82年頃の洋楽のヒット曲を集めたものです。
chikazo が’80年代前半の頃を第2の青春時代と感じてしまう一端にもなったアルバムだったのかもしれません。
あの頃は、少し大人の香りがする「洋楽」に背伸びをしている面がありましたが、いま聴くと、かなり耳にも心にも、しっくりときます。
このCDから流れる洋楽が、とってもよき時代に思えた、そして自分の楽しかった頃を彷彿とさせてくれる、とても大好きでなつかしい匂いのするアルバムです。
波の数だけ抱きしめて / 「波の数だけ抱きしめて Kiwi#FM」 サントラ
1.ユア・オンリー・ロンリー(J.D.サウザー)
2.ロザーナ(TOTO)
3.キー・ラーゴ~遥かなる青い海(バーティー・ビギンズ)
4.愛を求めて(ネッド・ドヒニー)
5.シャイン・オン(ジョージ・デューク)
6.憶い出の町(ジェイムス・テイラー&J.D.サウザー)
7.イン・ザ・ナイト(シェリル・リン)
8.パーソナリー(カーラ・ボノフ)
9.ロンリー・フリーウェイ(ラリー・リー)
10.カサブランカ(バーティー・ビギンズ)
今しか出来ないことが、その年代にしか出来ないことが、人生にはたくさんあります。
それらを経験してきて初めて、大人になれるのかもしれません。
そこに気がつくこと、それを意識して生きることの大切さ。
最近は、その大切さを日々追うごとに実感します。
「恋は盲目」。
それほどの経験をしたひとは当時、いちばんしあわせだったのかもしれません。
この甘く切ない洋楽をいま、改めて聴いていると、そう思います。